失敗しない転職活動の進め方とは?(STEP1:自己分析編)

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先日、以下のツイートをしました。

記載のとおり、転職活動でまずやるべきは、自己分析です。自己分析をしてはじめて、進むべき道が見えてくるからです。

逆にいえば、自己分析をしないかぎり、自分がどんな会社・仕事に向いているのか適切に判断することができません。転職をしたとしても、入社後にミスマッチを引き起こしてまた転職…なんてことになるケースも。

それだけ重要な自己分析。本記事では「具体的に何をどうすればいいのか」を深堀りしていきます。

…とその前に、「失敗しない転職活動の進め方」をザックリと頭に入れておきましょう。

結論的には、順序に従ってやるべきことを淡々とやる、です。順序とは、以下の3ステップ。

▼STEP1:自己分析をする
▼STEP2:求人を探す
▼STEP3:選考を受ける

この流れでやるべきことをやっていけば、迷子になることはないでしょう。

それでは早速、[STEP1:自己分析編]です!

この記事を書いた人

大学職員の経験、丸7年。求人広告の制作実績、3,000件超。「大学職員」と「転職支援」の2つのキャリアをいかし、大学職員への転職を検討している方に現場の実態を伝えます。

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自己分析①:「不安・不満」を整理する

これはわりとカンタンです。今まさにあなたが勤めている会社・仕事に対する不安・不満を、出して出して出しまくりましょう(笑)。

たとえばこんなかんじ。(僕の前職を例にします)

【会社軸】 不安・不満
評価(給与)は適切か?評価制度が廃止され昇給が実質
的になくなったので、どれだけ
成果をあげても稼げない。
待遇・勤務時間・休暇は?問題なし。
経営方針・管理体制は?かなりの独裁経営で従業員を歯
車としてしか見ていない。
同僚との人間関係は?保守的&事なかれ主義の人が多
く、張り合いがない。
上司との関係性は?中間管理職全員が経営陣の兵隊
で信頼度ゼロ。
【仕事軸】 不安・不満
達成感のある仕事か?問題なし。
承認される仕事か?問題なし。
やりがいのある仕事か?やりがいはあるが、事務作業が多
いのがめんどい。
責任のある仕事か?問題なし。
成長できる仕事か?問題なし。

こんなかんじで、項目に沿ってあなたの今の状況を書き出してみてください。可視化して自己認知することが大事なので、不安・不満の大小にかかわらずとにかく書いていきます。

次に、書き出した不安・不満について、「我慢できること」を消していきましょう。

「我慢できる」とは、頻度が低い、影響が少ない、無視すれば済む、自分が変われば済む、などのレベル感です。

一方で、もう無理、変わる見込みがない、許せない、おかしくなりそう、私生活に影響が出てきた、すでに体調に支障をきたしている、とかは「我慢できないこと」とします。

たとえばこんなかんじ。

【会社軸】 不安・不満
評価(給与)は適切か?評価制度が廃止され昇給が実質
的になくなったので、どれだけ
成果をあげても稼げない。
→我慢できない
待遇・勤務時間・休暇は?問題なし。
経営方針・管理体制は?かなりの独裁経営で従業員を歯
車としてしか見ていない。
→我慢できない
同僚との人間関係は?保守的&事なかれ主義の人が多
く、張り合いがない。
→我慢できる
上司との関係性は?中間管理職全員が経営陣の兵隊
で信頼度ゼロ。→我慢できない
【仕事軸】 不安・不満
達成感のある仕事か?問題なし。
承認される仕事か?問題なし。
やりがいのある仕事か?やりがいはあるが、事務作業が多
いのがめんどい。→我慢できる
責任のある仕事か?問題なし。
成長できる仕事か?問題なし。

いかがでしょう。あなたの場合、「我慢できないこと」はありましたか?

「我慢できないこと」があれば、やはり転職を検討したほうがよいでしょう。自分の抱える不安・不満が解決できる転職活動をすべきですね。

このように会社・仕事に対する不安・不満を整理することで、転職活動における課題が明確になり、やるべきことがシンプルになります。

ちなみに僕の場合は、仕事そのものに対する満足度は低くないものの、会社に対して我慢できない不安・不満が多く見られます(前述の表を参照)。かわいそうですね(笑)。

この場合、組織の方針や従業員の特性・志向性、評価制度あたりが転職活動におけるポイントになりそうです。

自己分析②:「やりたいこと」を整理する

これもそこまで難しく考えなくて大丈夫です。あなたにとっての“やりたい仕事”とは?を問うています。

僕の例で話を進めていきましょう。

・自分の発想や感性を存分にいかせる環境で仕事がしたい(指示や命令に従うのは嫌だ)

・仕事の成果がダイレクトに還元されるフィールドで働きたい(とにかく稼ぎたい)

・もともとライターをやっていたこともあり、もう一度チャレンジしたいという想いもある

こんなかんじでしょうか。ポイントは3つ。

◆心からの“やりたい”を素直に出してみる。
実現困難なこともとにかく出してみる。
◆やりたいことはとりあえず出してみる。

この時点で、具体的な業界や職種まで絞り込む必要はありません。もちろん明確になっている人は、この限りではないです。

“やりたいこと”をあらかじめ整理しておくことで、求人を探すタイミングにおいて、選択肢の幅が広がる効果があります

たとえば、僕のケースでいうと、求人を探すうえでライターという選択肢はもちろんのこと、成果主義の営業職(外資系企業とか)なんかも選択肢に入ってくる。つまり、自分が今まで見向きもしなかった仕事と出会えるチャンスの創出が目的なのです。

ちなみにですが、「やりたいことが見つからない」「そもそもやりたいことがない」という方もいると思います。その場合は何がしたいかわからない30代向け「仕事の見つけ方」【転職者必見】をご覧になってみてください。ヒントが見つかるはずです。

自己分析③:「できること」を整理する

これも難しくないです。読んで字のごとく、「これはできる」ということを列挙するだけです。

またまた、僕の例です。

・文章を書くこと
・広告をつくること(デザインはできない)
・就職支援(新卒・転職)
・企業の人材採用支援
・宣伝、広報
・大学事務(教務・学生支援)
・料理(お金がもらえるレベルではない)

とりあえずこんなかんじです。ポイントは3つ。

◆これまで経験してきた職種を分解してみる。
◆“できる仕事”ではなく“できること”でOK。
◆お金がもらえるレベルではなくてもOK。

僕のこれまでのキャリアは、「求人広告コピーライター」と「大学職員」です。職種として捉えると2つですが、その2つの職種を分解すると、上の例のように色々とスキルが可視化されます。

“できること”を整理する目的も、「やりたいことの整理」と同様に、選択肢の幅を広げることです。

自分の経験してきた職種を分解するやり方については、30代で異業種・異職種に転職成功した話の記事がかなり参考になりますので、あわせてご覧ください。

ちなみに、ミイダスというおもしろいサービスもあります。自分の適性チェックにとても役立ちますので、ぜひ使ってみてください。

自己分析④:「ゆずれないこと」を整理する

前述した「自己分析②・③」が仕事そのものの話だとすると、こちらは職場環境や労働条件に関する自分の意思を整理してみましょう、という話になります。

[職場環境] 業界慣習、経営方針、社内での人間関係、上司との関係性 など

[労働条件] 評価制度、給与、待遇・福利厚生、勤務時間、休日休暇 など

こちらも同じく、僕の例を用いて説明しますね。

[職場環境]でゆずれないこと
・保守的でお役所体質の環境は絶対にイヤだ
・意思決定をする際に保身に走る上司は勘弁
・社歴や年齢で物事が決まる環境はイヤだ
・組織の歯車として労働するのはコリゴリだ

[労働条件]でゆずれないこと
・成果主義(成果の分だけ稼げる環境)
・裁量労働(勤務時間は自己裁量が理想)

ひとつだけ注意点を挙げておくと、ゆずれないことが多ければ多いほど、転職先の選択肢は減る、ということです。

「高収入で休みがたくさんあって残業はなくて人間関係にこじれがない会社じゃないと無理です!」と言われても、そんな会社ありません(笑)。優先順位づけをおすすめします。

自己分析⑤:「強み」を整理する

自己分析の最後は、自分の強みをあぶり出すことです。

たとえば、「協調性はわりと高いと思う」とか「チャレンジ精神なら負けない」とか、自分でも多少は思い浮かべることができますが、これは残念ながら主観にすぎません。

つまり、自分の強みは客観的に発見したいものです。

そんなときに使えるのが、リクルートが開発したグッドポイント診断という無料自己分析ツールです。

質問に答えていくだけで結果(自分の強み)がわかるシンプルなつくりになっています。

無料登録をすればすぐに使えますので、 通勤などの隙間時間を使ってポチポチっとやってみてください。

まとめ

転職活動における自己分析について、5つほどレクチャーさせていただきましたが、意図はこうです。

自己分析①:「不安・不満」を整理する
→転職動機を明確にしてミスマッチを防ぐため

◆自己分析②:「やりたいこと」を整理する

→転職先の選択肢の幅を広げるため

◆自己分析③:「できること」を整理する

→転職先の選択肢の幅を広げるため

◆自己分析④:「ゆずれないこと」を整理する

→ミスマッチを防ため

◆自己分析⑤:「強み」を整理する
転職先の選択肢の幅を広げるため

このようにして自己分析をすると、自分の進むべき道(キャリア)がクリアになります。逆にこのプロセスを踏まないと、とてもぼんやりとした道筋になり、適切な判断が下せなくなる。

自己分析をしない人は、むやみやたらに求人を見て、気が向いたときに応募して…というかんじで戦略のない転職活動をしていることでしょう。これだと失敗する確率が高くなります。

最後に、どうしてもお伝えしたい3つのこと

すみません、最後の最後に、【3つ+おまけ】だけ言わせてください。

1つ目

「転職活動はまず自己分析からやりましょう」とお伝えしてきた手前、まことに言い出しにくいのですが、実は自己分析は転職を決意する前にやるべきことなのです!

「よし転職活動するぞ」と決意するもっと前の段階、会社・仕事に対して不安・不満が生じて気持ちがもやもやっとし出したときに実施するのが理想なんです。

転職するかどうかの判断材料にするために自己分析をする、という意味ですね。自己分析をした結果、「別の会社に転職する」「今の会社でもう少し頑張ってみる」といった答えが見えてくるわけです。

2つ目

いま勤めている会社に「退職」を伝えるタイミングについてもお伝えさせてください。

これは自己分析が終わったタイミングで伝えるのがベストだと、個人的には考えています。自分が転職した際(2回)も、このタイミングで上司に伝えました。

自己分析をして転職を決断したこと、これから転職活動を始めること、この2つをセットで伝えるといいです。

退職を告げるタイミングについては、「退職を伝えるタイミング=半年前」って早すぎない!?の記事がかなり参考になります。あわせてご覧ください。

3つ目

自己分析をやってみて、わからないことや「やってみたけど全然整理できない」などありましたら、遠慮なくご相談ください。お悩み相談は無料で受け付けます。

おまけ

自己分析のやり方について、僕の例を挙げつつ説明をしてきましたが、結局のところ自分は「別の会社への転職」でもなく、「現職への残留」でもなく、「独立」を選びました。

あまりに不安定で「怖い」のが正直なところですが、悠々自適に、自分のやりたいことを好きなだけやる人生に切り替えましたとさ。(僕もがんばります!)

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