結論から言うと、大学職員という職業は、
◆高収入・好待遇であり
◆手厚い福利厚生があり
◆残業は少なく
◆お休みはたっぷり
…そんな天国のような条件が揃った、素晴らしい職業です。
「天国なんて大げさな…」と思ったあなたに、ぜひお目通しいただきたいのが本記事。地方の私立大学職員を丸7年勤めた筆者が、大学職員の労働条件について詳しく解説していきます。
<解説するのは…>
① 給与・待遇について
② 福利厚生について
③ 残業について
④ 休日休暇について
自身の経験談を踏まえつつ、リアルな実態を書いていきたいと思います。
※本記事は、“私立大学”の職員募集を探している方向けの記事となっています。
大学職員の給与・待遇はこんなにすごい!

一般的に「高収入」「好待遇」と言われている大学職員ですが、これは事実です。
特に稼げるのは、私立大学ですね。全国の私立大学職員の平均年収は700~800万円とも言われています。東京六大学をはじめとした有名私大の場合、職員の平均年収が1200万円を超える大学もあります。
地方の小規模私立大学に勤めていた僕自身も、給与明細を見て「こんなにもらっていいの!?」と思ったことが何度もあります。20年以上勤務している40代・50代の職員の年収はもっとすごくて、僕の年収とはケタが違いました。そんな世界です。
年収に関する詳細については、大学職員はぶっちゃけ年収高すぎですの記事で赤裸々に語っていますので、そちらをご覧ください。
次に、給与・待遇がなぜそんなに良いのか、ですが、理由は2つ。1つ目は、入学した学生は基本的に4年間(学部によって6年間)在籍するため、学納金という安定収入が得られること。2つ目は、福利厚生(手当や賞与を含む)が充実している点にあります。
福利厚生については、次項で詳しくお伝えしますね。
大学職員の福利厚生はこんなに手厚い!
ここでは、「大学職員は福利厚生も手厚いよ!」という話をしていきます。
◎昇給・昇格
◎賞与(ボーナス)
◎手当
◎退職金
以上4つの観点で見ていきましょう。
大学職員の昇給・昇格について

大学職員は年功序列制であるところが多いです。一部、実力主義の大学もあるようですが、基本的にノルマがなく、チームワークが重視される仕事なので、個々の成果を定量化することがむずかしいんですよね。
すなわち、1年間ただ座っているだけで昇給します。職歴を重ねれば、自ずと昇格もあります。逆に、年齢が若かったり職歴が浅かったりすると、どんなに仕事ができても実績をあげても、要職への抜擢はありません。
僕が勤めていた大学では、昇給は年1回で5千円程度のupでしたね。ほんと微々たるものです。とはいえ、30年勤めれば基本給だけで月15万円up、年収にして180万円upですからバカにできません。
昇格についてですが、これビックリすると思いますが、ヒラの一般職員よりも肩書きが付いている役職者のほうが多かったんです。僕がいた部署なんて、ひとつの課に課長3人、課長補佐1人、主任1人、一般職員2人とかでしたから笑。
長年まじめに在籍しているからという理由で肩書きが付き、役職手当がもらえるようになるんですね。部下のマネジメントもないどころか、一般職員のときから業務内容も変わらないのに。実力主義だった民間企業からの転職組みとしては、目が飛び出るほどの衝撃でしたね。
だからといって、さすがに全員が課長クラス以上になれるわけではありません。50代で主任どまり、という職員も少なくないです。
大学職員の賞与(ボーナス)について

大学職員は、賞与がすげーもらえます。うちの大学(地方の小規模私立大学)は基本給の3~4ヶ月分でしたが、中規模以上の私大だと5~6ヶ月分がフツーだったりします。これが毎年です。民間企業から転職した身としては、うれしい驚きでしたね。
民間企業の場合、会社の業績や個人の成果次第で毎年変動しますよね。一方、大学の場合、業績悪化や人件費へのテコ入れなど余程のことがないかぎり変動はないです。うちの大学なんて赤字続きだったにもかかわらず、毎年3~4ヶ月分でしたから。
聞くところによると、「職員の賞与は年3~4ヶ月分の範囲で配分する」みたいな規定が大学にあるそうです。つまり規定が変わらないかぎり、同じ分のボーナスがもらえると。何その規定!?ってかんじですよね笑。
大学職員の手当について

基本給に加えて、さまざまな手当が支給されることも、大学職員の特徴ではないでしょうか。住宅手当、家族手当、時間外手当、役職手当といった基本的な手当は、どの大学でも支給されるはずです。
特にうちの大学では、時間外手当が全額支給されるため、ものすごく忙しかった時期は基本給に20万円近く上乗せされた月もあります。手当については、大学職員はぶっちゃけ年収高すぎですで詳しく語っていますので、興味のある方はそちらもどうぞ。
大学職員の退職金について

退職金制度も、おそらくどの大学にもあるはずです。
うちの大学の例にはなってしまいますが、僕の上司だった方(50代/女性職員/勤続20年)が退職する際、ちらっと話を聞いたのですが、「2500万円くらいだよ」と言ってました。定年を迎える前に退職されたのですが、「年金をもらうまでは退職金でひっそり暮らすんだ」と。なんてうらやましい人生。。。
ちなみに、大学職員として勤続7年だった自分にも、退職金はちゃんと出ましたよ。スズメの涙ほど…なんて言うと怒られちゃいますが、一応7ケタはもらいました。
大学職員にも残業はある!

大学職員の仕事は繁忙期と閑散期があるので、時期によって残業時間は異なります。うちの大学の場合、多い月で40~50時間、閑散期だと残業することなく帰ることができます。まあ、このへんはマンパワーや部署にもよるんじゃないかなと思いますね。
多い・少ないの概念は人それぞれですが、個人的に大学職員の残業は「少ない」という感覚ですね。大学職員になる前、月100時間以上の残業を8年にわたり経験してきた前職の影響が大いに関係していると思いますが。。
特に最近はコンプライアンスがうるさく言われているので、残業は極力しないよう指導されていまして(きっと他大学もそうだと思う)。公務員と似て、大学職員はルールや規則に厳しいので、ワークライフバランスが取りやすい職業であることは間違いありません。
大学職員の残業についてより詳しく知りたい方は、大学職員の残業時間=月30時間ほど!残業代は全額支給!の記事もあわせてどうぞ。
ちなみに、あなたが転職を検討している大学の残業について知りたい場合は、転職会議を見ておくといいでしょう。いわゆる企業の口コミサイトなんですが、大学の“内部事情”もたくさん掲載されているんです。
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大学職員の休みはこんなに多い!

大学職員の年間休日が「140日」って本当なのか?
これ、本当です。都市伝説ではないですね笑。
うちの大学の例でいうと、職員の夏季休暇は学生の夏休み期間と重なる7月~9月の間に自由に20日ほど取ることができます。GWは暦どおりですが、年末年始休暇は10日ほど。そしてもちろん、有給休暇も遠慮なく取れます。土日祝+夏季休暇+有給をあわせて5連休を取るのは、わりとフツー。まじめな話、年2~3回ほど海外に行けるレベルです。
大学職員のお休み事情については、大学職員の休日は多い!年間休日140日!という記事で詳細を解説していますので、興味がある方はそちらをどうぞ。
大学職員にも転勤はある!

大学職員の転勤については、先日ツイートしました。
大学職員の転勤について。基本キャンパスが一つの大学で転勤はありません。逆にキャンパスが複数あれば転勤の可能性がある。また、付属校を併設している場合も小中高への異動という形で転勤の可能性あり。「大学職員になれば落ち着いて働けると思ったのに」と後悔しないよう頭に入れておきたいところ。
— てーや @大学職員への転職支援 (@teeya_monokaki) September 19, 2022
まとめると…
■転勤の可能性ナシ
・キャンパスが1つしかない大学
■転勤の可能性アリ
・キャンパスが2つ以上ある大学
・小中高の付属校を併設している大学
だいたいの大学がこの中に当てはまるのではないかと思いますね。事前に要確認を!
大学職員の労働条件がイメージできたら…
というわけで、[大学職員の労働条件とは?]でした。
大学職員の労働条件はなんとなくイメージがついたかと思いますので、次はいよいよ大学職員の求人を見ていきましょう。
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