転職回数の多い人が書類・面接を通過するためにやるべきこと

crop cheerful multiethnic colleagues celebrating victory in office 大学職員の適性・試験対策
Photo by Kindel Media on Pexels.com

さまざまな企業の採用支援をお手伝いしていると、「転職回数が多いとなかなか書類選考が通らないなぁ…」という傾向が見えてくるもの。転職回数が多いと「長続きしない人なのでは」とか「人間関係がうまく構築できない人なのでは」とか、どうしてもネガティブなイメージが先行してしまうんですよね。いわば企業側の思い込みで、応募者の人となりを決めてしまうわけです。

しかも転職サイト(求人検索サイト)の場合、募集企業はWebの管理画面を使って応募者を管理していきます。職務経歴などの応募者データを見ながら、面接に呼ぶか否かを検討するのです。そしてほとんどのサイトにおいて転職回数のフラグが存在するので、採用担当者は必ずそこを見るわけです。年齢にもよりますが、転職回数が3回を超えてくると黄色信号。「20代で4回」なんていうと、真っ先にバッサリいかれることも。

そんなこんなで「転職回数が多いこと」はネガティブに捉えられがちです。しかし、だからといって「毎回書類で落とされる」「いつまで経っても内定がもらえない」というわけではありません。ということで今回は、転職を重ねてしまった人が次の転職を成功させるために必ずやるべきことを書いていきたいと思います。

この記事を書いた人

大学職員の経験、丸7年。求人広告の制作実績、3,000件超。「大学職員」と「転職支援」の2つのキャリアをいかし、大学職員への転職を検討している方に現場の実態を伝えます。

サイト運用者をフォローする

「転職エージェント」を必ず利用すべし

前述したように、転職サイト(求人検索サイト)の場合、転職回数が多いとどうしても書類選考の段階で不採用になってしまうことが多いです内定云々の前に「面接に進めない」という壁が立ちはだかるのです。その壁を打開するために必ず利用すべきなのが、転職エージェントです。

転職エージェントは、会員登録を済ませたらまず「キャリアアドバイザー」という、いわゆる転職アドバイザーと面談することからスタートします。そこであなた自身の職務経歴や転職における希望条件等を伝え、マッチする求人案件を紹介してもらう、という流れです。

気になる求人が見つかったらいよいよ応募するわけですが、ここで頼りになるのがキャリアアドバイザーの存在で、応募書類の添削指導や面接のアドバイスまでしてくれるんです。案件によっては企業への推薦状を書いてくれることも。しかも、こうしたサービスが無料で受けられるとなれば、利用しない手はありません(ごく一部、有料のエージェントはありますが)。

オススメは、転職サイト(求人検索サイト)と転職エージェントの併用です。膨大な求人案件が掲載されている転職サイトを見て「いいな」と思える求人に出会ったら、それを転職エージェントのキャリアアドバイザーに伝えてみてください。

転職エージェントというのは募集企業と成功報酬契約を結ぶのが一般的で、紹介した人材を企業に採用してもらわないと一切報酬が出ない仕組みになっていることがほとんどです。つまり、キャリアアドバイザーとしては一人でも多くの求職者を企業側に採用してもらいたいので、求職者に対してできるだけ手厚くサポートするものなのです。

なので、遠慮することなく、どんどん頼ってしまっていいと思います。アドバイザーの方もあなたが内定を取れるように一緒に作戦を考えてくれるはずですから。

▼転職エージェントについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

ネガティブな話は絶対にしない

面接時には言わずもがなですが、応募書類にもネガティブな内容は絶対に書かないでください。たとえ転職に至った経緯などにネガティブなことがあったとしても、バカ正直に書くのではなく、ポジティブな表現に転換して書くか、記載をしないようにしましょう。

理由は単純。書類をチェックする人(採用担当者)のあなたに対する印象です。たとえば「上司との人間関係がうまくいかず転職を決めました」という一文と「新しい職場に身を置いて自分を磨き直したいと考えて転職を決めました」とでは、どちらに軍配を上げたくなるでしょうか。ここを書き誤ると、なかなか面接に呼ばれることはないでしょう。(だからといって、ありもしない事実を書いたりするのは虚偽になるので絶対NG)

ポイントは色々あるのですが、そのなかでも必ず意識したいのが、仕事をするうえでの自分自身のビジョンを書くことです。

たとえば、以下の【例1】と【例2】では、だいぶ印象が違うと思いませんか。

【例1】
1社目:自分がやりたい仕事とは違ったので1年で退職。2社目:上司とウマが合わず3ヶ月で退職。3社目:2年勤めたが、一身上の都合で退職。

【例2】
私には〇〇というビジョンがあります。それを実現するべく、△△という労働観を持ってこれまで3社にわたり努力してきました。過去の職場では自分がめざすビジョンとは少々離れる仕事を担当したり、上司との労働観の違いなどもあり、結果として転職を繰り返すこととなりました。しかしすべては自分にとって良い経験であり、さまざまな価値観に触れたことで間違いなくスキルアップすることができました。

極端な例と思うかもしれませんが、【例1】のように淡々とした内容の書類を提出する人ってけっこう多いんです。以前、自社の採用業務を担当していたとき、【例1】のような人は申し訳ないですが書類で落としていました。

なぜかというと、
(1)これまでのキャリアに一貫性が感じられず、また転職を繰り返しそうだから。
(2)自分自身を棚上げして他人や環境のせいにしているから。
(3)仕事人としての熱意が感じられないから。
(4)自分の見せ方が下手で仕事もできなそうだから。

ここで挙げた(1)~(4)に当てはまらないように書くだけでも、書類選考を通過する確率はグンと上がるはずです。

転職回数の多い人が書類選考を突破するには、仕事をするうえでの自分自身のビジョンを持つことが大事、という話をしてきましたが、これはなにも書類上だけの話ではありません。応募書類に書いたことはそのまま面接時にも活用することができるからです。応募書類に手をつける前に、自分のビジョンを言語化してみる。これをするのとしないのとでは、選考通過に明らかに違いが出てきます。ぜひ実践してみてください。

【おまけ】ビジョンを明確化するうえで注意したいこと

★Point 1
あくまで仕事をするうえでのビジョンであること。「仕事とプライベートを両立したい」「残業がない会社で働きたい」…などは、仕事をするうえでのビジョンではないので注意。

★Point 2
仕事をするうえでのビジョンとは、仕事上の目標や理想のことです。たとえば、「顧客第一のスタンスが浸透している職場で働きたい」「自由に提案できる環境で自分なりのアイデアを出したい」「成果を挙げたらきちんと評価される仕事がしたい」など。

コメント

タイトルとURLをコピーしました