大学職員の採用試験対策。書類選考~筆記~面接のポイントを解説!

大学職員の適性・試験対策

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先日、以下のツイートをしました。

…というわけで、つくりました!採用試験対策。

「これが知りたい!」というご要望をいくつかいただいてましたので、そちらももちろん盛り込んでいます。

ざっくりと、4部構成にしました。

① 求人探し&応募
② 書類選考
③ 筆記試験
④ 面接

上記の流れで解説していきたいと思います。

※本記事は、“私立大学”の職員募集における採用試験対策をご紹介しています。

この記事を書いた人

大学職員の経験、丸7年。求人広告の制作実績、3,000件超。「大学職員」と「転職支援」の2つのキャリアをいかし、大学職員への転職を検討している方に現場の実態を伝えます。

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大学職員の求人の探し方&応募時のポイント

大学職員になるためには、当然ですが、まず求人を探して応募しなければなりません。「そんなのわかってるから、はよ試験対策を!」という人がいるかもですが、大学職員の求人を見つけるコツや応募時のポイントがあるので、ここをスルーするわけにはいきません。必ずやお目通しを!

求人の探し方

大学職員の求人を探す場合、

◆求人検索サイト
◆転職エージェント
◆ハローワーク
◆各大学の公式ホームページ

このいずれかを通じて探すことになります。

具体的にはこんなかんじです。

◆「多くの求人のなかから自分にマッチしたものを見つけたい」
⇒求人検索サイト、転職エージェント

◆「受験したい大学が決まっている」
⇒大学の公式ホームページ

「地方の大学も視野に入れて探したい」
⇒ハローワーク、求人検索サイト、転職エージェント

で、特に求人検索サイトや転職エージェントといった転職サイトを使う方にお伝えしたいのが、「大学職員の求人に強いサイト」と「大学職員の求人をほとんど取り扱っていないサイト」がある、ということです。つまり、何でもいいから登録しておけばいい、というわけではないんです。

大学職員の求人に強い転職サイトは、以下のとおり。

◆大学職員の求人に強い求人検索サイト
マイナビ転職
リクナビNEXT

大学職員の求人に強い転職エージェント
doda
リクルートエージェント

「多くの選択肢のなかから自分に合う求人を見つけたい」という方は、上で挙げた転職サイトを使うことで、さまざまな大学の求人に出会えます。

※上記に示した転職サイトが「なぜ大学職員の求人に強いのか?」については、大学職員の求人に強い転職サイトランキングをご覧いただくとわかります。

応募時のポイント

「この大学でどうしても働きたい」という決め打ちでないかぎりは、できるだけたくさんの求人に応募しておきたいところです。その最大の理由は、大学職員の求人は採用倍率が高すぎるから。

参考記事 >>大学職員の高い倍率を勝ちぬく方法、教えます。

できるだけたくさんの求人に応募しておきたいとは書きましたが、応募時のポイントが2点あります。

◆応募資格&求める人物像の把握

求人をよく確認し、応募資格と求める人物像を把握したうえで応募するようにしましょう。当たり前ですが、大学側が求めている条件に合致しなければ応募しても受からないからです。

どの求人にも応募資格の記載はあるかと思いますが、求める人物像まで書いてある求人は少ないかもしれません。なので、僕なりに整理した「大学職員に求められる人物像」を参考までに載せておきますね。

大学職員に求められる人物像

◎改革精神がある人
現状の課題をそのままにせず、 課題の解決にむけて常に解決策を模索できるようなマインドがある人。課題解決力がある人、とも言い換えられる。業界全体が少子化という危機的状況にあるなか、大学として生き残っていくために、こうした積極果敢な人材を求める傾向にある。

◎主体的に動ける人
誰かの指示を待つのではなく、自らの意志で考え、行動できる人。もともと保守的な人材の多い大学職員の風土に風穴をあけられるような人材を求める傾向にある。

◎PDCAを回せる人
企画→実行→評価→改善のサイクルを自立的に回すことができる人。教育機関である大学はサイクルが1年単位になるため、ともすれば「やりっぱなし」になりかねない。そうした環境においても改善の意識をもって建設的に取り組める人材が重宝される。

◆入学定員の充足状況チェック

大学には入学定員があります。この入学定員における充足状況は必ずチェックするようにしましょう。定員割れが続いている大学は、大学運営における収支が芳しくない可能性が高く、少子化が進む今後はさらなる苦戦が予想されるからです。

特に注意したいのが、地方の大学や小規模の大学。現時点で定員が充足している場合はそのかぎりではありませんが、今後さらに加速する少子化の状況を考慮すると、大都市圏にある学生数3000人を超える中規模クラス以上の大学を選ぶのが無難かもしれません。

大学職員の[書類選考]対策

まずは、第一関門となる[書類選考]について、ですね。ここで言う書類とは、特に職務経歴書を指します。

ポイントは、すごくシンプル。下記3点を押さえておけば、書類選考を通過する確率は格段に上がります。

◆経験・スキルについて
◆志望動機について
◆書き方(表現)について

順番に見ていきましょう。

経験・スキルについて

まず経験・スキルについてですが、「自身の培った経験・スキルが大学職員にどう活きるのか?」を客観的に記載しましょう。

せっかくなので、僕の実例をもとに【受かりにくい文章】と【受かりやすい文章】を比較してみようと思います。

受かりにくい文章

わたしは前職で求人広告の制作を手がけてきました。大学職員は未経験ですが、チャレンジ精神を忘れず、意欲的に取り組んでまいります。

一見、どこがダメなのかわかりにくいかもしれませんが、これでは受かりません。

では、受かりやすいほうを見ていきましょう。

受かりやすい文章

わたしは前職で求人広告の制作を手がけてきました。大学職員は未経験ですが、大きく2点のスキルで貴学に貢献できるのではないかと考えております。

1点目は、広告制作で培った宣伝・広報スキルです。貴学の広報において新たな戦略を打ち出すなど、企画の立案から寄与できるのではないかと考えます。

2点目は、就職支援に関するスキルです。求職者支援に関する相場観、ノウハウを有しておりますので、学生さんの就活やキャリアサポートについてプロの視点で支援することができます。

どうでしょう。受かりやすいのは、明らかに後者だということがわかるはずです。

職務経歴書を書く際、ともすると、前者の例に書いたように「チャレンジ精神」や「意欲的」など精神論でまとめがちになるものです。どうでしょう、前者の文章を読んでどんな読後感をもつでしょうか。「未経験だけど大丈夫かな」とか「あ、そう」という感想しか出てこないのではないでしょうか。少なくとも「なんかやってくれそう」感はないですよね。

なので落ちます。10人程度の応募ならまだしも、応募数は100人を軽く超えてくるわけですから。数百人分の書類に目を通す採用担当者の気持ちになってみればわかりますね。

応募してきた人がどんな経験・スキルがあるかなんて、採用担当者は関心がありません。採用担当者の関心事は、その応募者が大学で何ができるのか&どう貢献してくれるのか、それだけ。つまり、採用担当者が面接をしたくなる動機(理由)を意図的につくる。これが大事です。

採用担当者に伝わる文章例をいくつか挙げておきますね。

採用担当者に伝わる文章例

【例1】営業として顧客の困りごとをふまえた提案をしてまいりましたので、課題解決力には自信があります。学生さんの相談対応に重宝するスキルではないかと考えております。

【例2】簿記と社労士の資格を所有しておりますので、経理や人事などバックオフィスから大学経営を支えることができます。学生さん向けに資格取得に関する講座などを開講することも可能です。

志望動機について

志望動機についても、落とし穴が潜んでいます。これまた、僕の実例にのせて比較していきましょう。

受かりにくい文章

わたしが貴学を志望した理由は、少子化を迎え、厳しい経営環境下にある大学を「広報」の側面から支えていきたいと考えたからです。前職で培った広報のノウハウを武器に、貴学に貢献していきたいと考えております。

一見、良さそうに見えますが…これでは受からないですね。

受かりやすい文章

わたしが貴学を志望した理由は、少子化を迎え、厳しい経営環境下にある貴学を「広報」の側面から支えていきたいと考えたからです。

貴学の財務状況をHPで拝見したところ、学納金収入が年々減少しているとお見受けしました。わたし自身、SNSやSEOなど費用をかけずに宣伝効果を上げるノウハウを有していますので、ぜひ貴学の経営を支える仕事に挑戦したく応募に至りました。

前者の文章がなぜダメかというと、どの大学でも言えてしまうからです。

この志望動機を読んだ採用担当者はこう思うはずです。「別にうちの大学じゃなくてもよくないか?」と。つまり、志望動機=その大学じゃないとダメな理由なのです。

その点、後者の文章には「貴学じゃないとダメ」感があります。なんとなく熱意も感じませんか?

良さそうに見えても、採用担当者は確実に見抜きます。「君じゃないとダメなんだ」というラブレターを書くのと同じように、「貴学じゃないとダメなんです」が感じられる文章にこだわりましょう。

ちなみに、受かりにくい文章をもうひとつだけご紹介。

受かりにくい文章②

わたしが貴学を志望したきっかけは、貴学の知名度の高さにあります。人気大学ランキングでは常に上位にランクインし、教員の方々の教育力・研究力にも定評があります。HPを見ても活気がひしひしと伝わってきます。

そんな素晴らしい環境で職員として働かせていただくことは、わたしにとって非常に光栄なことです。熱意は人一倍あります。ぜひご検討いただきますようお願いいたします。

これは、ひとつめの[受かりにくい文章]以上に受かりにくいですね。こういう志望動機を書く人もよく見かけます。

結論を言うと、表面的な大学愛はいりません、ということです。大学側にとって、どこの誰だか知らない人が光栄に思う云々はどうでもいいんです。大学をいくら褒めても受かりません。

一方、「その大学じゃないとダメな理由」が書かれているようにも見えますが、 「で、何?」「大学にどんなメリットがあるの?」がない。

つまり、志望動機に関しても、採用担当者が面接をしたくなる動機(理由)を意図的につくる。これに尽きます。

書き方について

こちらについてはですね、めちゃめちゃ重要なので、以前ほかの記事にしたためたんです。

転職回数の多い人が書類・面接を通過するためにやるべきことの記事内にある【ネガティブな話は絶対にしない】という部分をぜひご覧ください。

職務経歴書は必ず第三者チェックを

書類選考を通過するためのポイント、ご理解いただけたでしょうか。ポイントに沿って書類を仕上げることで、通過率は確実に上がりますので、ぜひ試してみてください。

そして、作り上げた職務経歴書は、必ず第三者にチェックしてもらうようにしましょう。

家族や友人でもチェックしてもらわないよりはマシですが、より確率を高めるためには、転職支援のプロに確認してもらうようにすべきです。いわゆる転職エージェントですね。

転職エージェントに登録すれば、キャリアアドバイザーという転職支援のプロフェッショナルが転職活動を全面的にサポートしてくれます。それこそ書類の書き方から、です。これを無料でやってくれるわけですから、登録しないわけにはいきません。

ただ、転職エージェントは無数に存在するので、どれを選ぶべきか迷ってしまうもの。そんな方は、dodaもしくはリクルートエージェントを選んでいただきたいと思います。理由は、大学職員の求人に強い転職エージェントだから、です。

参考記事 >> 大学職員の求人に強い転職エージェントとは?

いくら自分で書いた文章が「いい感じ♪」と思っても、それはあくまで主観です。第三者からフィードバックをもらって仕上げるのと、自分の感覚だけで作成するのとでは、結果は歴然です。

しかも、有意義なアドバイスが無料でもらえるわけですから…使わない手はないですよね。本気で大学職員をめざしているのなら、ぜひ転職のプロを頼りましょう。

大学職員の[筆記試験・適性検査]対策

次に[筆記試験・適性検査]ですが、僕が受けた大学の選考では課されませんでした。ただ、筆記試験や適性検査がないのはレアケースで、ほとんどの大学で課されているようです。どうやら、書類選考後の足切りに使う大学が多いみたいですね。なので、バカにはできません。

出題される試験内容の傾向をかんたんに調査してみたのですが、SPIが多いようです。筆記試験・適性検査を課されることが事前にわかっている場合は、こんなのを1冊買っておきましょう。

(↑これオススメです!)

今だから言えることですが、実は大学職員時代、入試問題を作成しておりまして。適性検査の問題もぜーんぶ、僕ひとりで作っていました。

そんな試験出題経験者からの極秘アドバイスとして参考にしてもらいたいのですが、2冊も3冊もいりません。1冊の反復で充分です。繰り返し解くことで、問題の傾向をつかむことができますよ。

大学職員の[面接]対策

採用試験対策の最後は、いよいよ[面接]です。ここでは、僕が大学の面接を受けたときの経験談に沿って話を進めていきますね。

面接は2回ありました。

面接官は
一次が教務課・学生課を取りまとめる部長。
二次(最終)が事務局長。 ※事務局長=職員組織のトップ

ということで、一次面接から見ていきましょう。

一次面接について

一次面接は5人まとめての集団面接でした。計130人ほどの応募者がいたので、仮に書類選考で3分の1まで絞っても、面接で40人以上さばく必要がありますからね。

ちなみに他大学でも、一次面接には集団面接やグループワークを導入している大学が大半のようです。

僕が受けた集団面接は、面接官が投げかける5つの質問に対して、一人ひとりの応募者が順番に応えていく形式でした。

質問項目はいたってシンプル。

Q1.現職の仕事内容について教えてください。
Q2.本学への志望動機について教えてください。
Q3.本学でやってみたいことを教えてください。
Q4.最近読んだ本の
概要と感想を教えてください。
Q5.自己PRをお願いします。

面接官は終始、手元の紙に視線を落としながら質問をしてきたので、形式的なフォーマットに沿ってヒアリングしているだけなんだろうなと推察しました。ほぼ一問一答のようなかんじで、それを5人に順繰りで聞いていましたね。

入職後、確認してみると、やはり定型フォーマットがありました。一つひとつの質問項目の横に5段階の評価軸があり、そこに〇を付けていくようなシートです。

こういう面接官の場合、基本的にはやらされ仕事で、そこに本人の意思がないケースがほとんどです。一人ひとりをじっくり見極めることよりも、 “こなす”ことが目的になっています。

こういう面接は、わりと楽勝です。とにかく感じの良さを意識してください。誠実に明るくハキハキとふるまっていれば、平均点以上はほぼ間違いないです。

面接官が現場のスタッフや人事担当者の場合、「この人とならいっしょに働いてもいいかな」と思ってもらうことがポイント。そうすることで、稟議をあげてもらいやすくなります。

逆に、表情や声色が暗かったり、面接官の目を見て話すことができなかったり、台本の丸暗記のような受け答えだったりする人は、低評価になる確率が高いですね。

ちなみに、下記3つの質問項目は、質問の仕方は違えど、どんな面接でも必ず問われます。

面接で必ず聞かれる3つの質問

Q1.現職の仕事内容は?
Q2.本学への志望動機は?
Q3.本学でやりたいことは?

これらの質問に適切に対応するためにも、以下4つのポイントは必ず整理しておきましょう。

選考前に必ず整理しておきたい4つのポイント

①これまでのキャリア
②転職理由
③志望動機
④貢献できること

4つのポイントについては、面接の直前に準備するのではなく、書類を作成する前に整理しておく必要があります。当然、書類に記載した内容と面接で話す内容は一致してしかるべき。矛盾があれば、不信感につながってしまいますからね。

二次(最終)面接について

さて、二次面接の話に移りましょう。

自分の場合、二次面接が最終でした。個別対応スタイルで、面接官は事務局長です。事務局長クラスまでいくと、民間企業でいえば社長や役員レベルです。一次面接に出てきた現場の管理職とはひと味違います。

実際の面接では、前述した4つのポイントをベースに色々な話をしました。面接といえば「雇用者が労働者を一方的に見極める場」というイメージをもつ人も少なくないと思います。が、この事務局長はとても上手な方で、「面接はお互いを見極める場ですから、いろいろと深い話もしましょうね」という一言からスタートしました。

結局、1時間半ほど話したでしょうか。僕自身も面接官を担当した経験があるのですが、“気になる人”との面接は時間が長くなるものです。逆に「この人は違うな」という人の場合は、サッと済ませます。

面接の最後には「ぜひ一緒にがんばろう」という一言までいただき、手ごたえはバッチリ。

成功の秘訣ですか?答えはすでに上に書いています。再掲しておきますね。

大学職員に求められる人物像

◎改革精神がある人
現状の課題をそのままにせず、 課題の解決にむけて常に解決策を模索できるようなマインドがある人。課題解決力がある人、とも言い換えられる。業界全体が少子化という危機的状況にあるなか、大学として生き残っていくために、こうした積極果敢な人材を求める傾向にある。

◎主体的に動ける人
誰かの指示を待つのではなく、自らの意志で考え、行動できる人。もともと保守的な人材の多い大学職員の風土に風穴をあけられるような人材を求める傾向にある。

◎PDCAを回せる人
企画→実行→評価→改善のサイクルを自立的に回すことができる人。教育機関である大学はサイクルが1年単位になるため、ともすれば「やりっぱなし」になりかねない。そうした環境においても改善の意識をもって建設的に取り組める人材が重宝される。

この3つがアピールできれば、どこの大学でも受かる確率はグンと高まる、という話をしました。なので、そのとおりに実践しただけです。

「誰かの指示を待つのではなく、自立的に考え、行動できる人」アピールをしたのです。

一点ネタバラシをすると、「大学職員には保守的な人が多く、大学改革の足かせになっている」というリアルな実態を事前に仕入れていたので、そのあたりの事実をふまえて話をしましたね。

たとえば、「前職で〇〇の課題にぶち当たったとき、自分はこう考えてこういう行動をした」とか、「もし採用していただけたら、自分はこういう課題に対してこう考え、こういう行動により貢献したいと考えている」とか。

…と、こんなかんじで、見事130分の1の確率で大学職員になれたわけです。

面接対策のパートを終える前に、どんな面接にも応用できるノウハウを2つ紹介しておきます。どうぞご参考にしてください。

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ということで、[大学職員の採用試験対策]でした。まだ伝えきれていない情報や深掘りが必要なことがありますので、随時バージョンアップしていきたいと思っています!ぜひ、本記事をお気に入り追加やブックマークしていただき、その都度見返していただけると、お力添えできるかもしれません。

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