新卒採用も中途採用もしない企業に、未来はあるか?

aerial photography of people playing baseball 転職ノウハウ(その他)
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先日、下記のツイートをしました。

AI技術の進歩などにより、”人手を必要としなくなる時代”がそこまで来ていると言われています。たしかに1社あたりの労働者数が減少していくことは間違いなさそうですが、すべての仕事がAIに取って代わられる、ということはなかなか考えにくい。永続的な企業経営をめざすためには、どんな業態であれ世代交代があり、労働者の母数が減少するとはいえ、人材採用は不可欠だと考えます。

自分が勤めている職場も、タイトルにあるとおりここ数年、新卒も中途も採用していません。このことについて個人的にはいわゆる“ブラック”だと思っていまして、将来性に大きな不安を抱えています。

人材採用を行わない企業がなぜブラックなのか。ほんとうに未来はないのか。Twitterでも触れたプロ野球チームの話を例にしながら、より噛み砕いて自分の考えを述べていきたいと思います。

毎年優勝争いに絡むジャイアンツがなぜ戦力補強を繰り返すのか

プロ野球チーム12球団のうち「一番強いチーム」はどこか?

▽こちらを参照
https://www.my-favorite-giants.net/npb/result/team.htm

こちらのサイトに書かれているのは、球団創立からの通算成績です(2020年9月現在)。

1位:巨人(勝率.584)
2位:西武(勝率.531)
3位:ソフトバンク(勝率.528)

プロ野球の世界で安定的に強いのは、巨人である、といえるでしょう。

しかしながら一番強い巨人であっても戦力補強は毎年必ず行います。毎秋のドラフトはもとより、海外から大型助っ人を次々に引っ張ってくる。ちなみに1990年代~2010年くらいの巨人は、莫大な資金を拠りどころに他球団の4番打者ばかりをかき集め、ずいぶんと嫌われたものです。

戦力補強の目的は言わずもがな。
①目の前の勝ちにこだわるために、選手層を厚くする。
②チームの将来を見すえ、有望な若手を育てる。

この2点。つまりは、毎年優勝するため。今ある戦力で勝ちつづけることができるのなら、毎秋のドラフト会議に参加する必要はない。高い金をかけて助っ人外国人を連れてこなくてもいい。しかしながら、毎年必ず優勝できていないのが実際のところ。これだけ強い巨人でも。だからこそ毎年、莫大な資金を投下して戦力補強を図るのです。

“人”に金をかけない企業に未来はない

巨人がプロ野球というマーケット(市場)に存在しているように、どの企業にもマーケットがあります。マーケットのなかでライバル企業と競い合い、顧客獲得をめざすわけです。マーケットのなかで圧倒的な強さを誇り、永続的に一人勝ちを続けられる力があれば、戦力補強は必要ありません。しかしそんな企業が果たして存在するでしょうか。

企業もプロ野球チームと同じように
①利益を上げるために人材の層を厚くする。
②組織の将来を見すえ、有望な若手人材を育てる。

この2点が欠かせません。マーケットにおける常勝軍団にはならなくとも、永続的に生き残っていくためには、やはり定期的な人材採用が必要不可欠です。

人員削減してそのまま、の企業は要注意

僕が勤めている職場についても触れておくことにします。

いまの職場は数年前にM&Aで経営陣がすべて入れ替わりました。まず行われたのが、大規模な人員整理でした。目的は人件費の抑制で、70名ほどいた従業員は一気に20名弱に。組織はまるで焼け野原。○○に強みを持っていた人がいなくなり、△△が唯一できる人がいなくなり…と、途端にツギハギだらけになってしまいました。

なおかつ、従業員の年齢比率でいうと、40代半ば〜50代が9割を占め、残りの1割が30代。20代はゼロ。15年後にはその9割の従業員が定年退職予定。それでも経営陣のアタマに人材採用は一切ないとのこと。どうなることやら。ああ怖ろしい。。。

転職を検討している人は、その企業の採用状況も確認しておくべき

利益を追求する組織である以上、経営戦略と事業戦略が存在し、それを下支えするための人材戦略があってしかるべきです。どうでしょう、あなたが勤めている会社では、求人募集は定期的に行われていますか。行われているならば、どのような人材戦略があるでしょうか。また、いま転職を検討している方は、各企業の採用活動状況にも注目してみてください。面接時に人材戦略を確認してみるのもよいかと思います。

転職を検討している方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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